COLUMNコラム
2022
August
01
イギリス

動物やペットにやさしい社会

サンダース・ペリー誕生の地、イギリスにまつわる「もの」「こと」を
現在イギリスで暮らすスタッフがご紹介します。

のびのびと暮らす、イギリスの犬

イギリスで生活をしていると、街中や公園を歩いている(散歩をしている)犬を多く見かけます。

私自身も動物、特に犬が好きということもあり、今回はイギリスの犬事情について調べてみました。

ご存知の方も多いかもしれませんが、イギリスのエリザベス女王は大の犬好きと知られています。
幼少期の頃から犬と生活し、バッキンガム宮殿には犬専用の部屋があると言われ、以前は公務にも同行していたそうです。
皇室に限らず犬好きが多いイギリスでは社会全体に犬への理解の深さを感じます。

イギリスには1824年に世界で初めて設立された動物福祉団体の英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)があり、犬やペットだけではなく、あらゆる動物の福祉や虐待問題に取り組んでいます。
同様に1800年代後半にはペットの里親探しや保護・学校での教育活動・飼い主へのサポート等、さまざまな活動を行う犬・猫の保護施設や犬に特化した保護団体設立されており、他国と比べてもとても早いと感じます。

犬との関わりについて調べてみると、ローマ時代まで遡り、現在まで長きに渡ってイギリスの牧畜業を支え、人間にとってとても大切な仕事仲間でありパートナーだったようです。
パートナーとして暮らしていくために法整備や社会のシステムが構築されていったものと思われます。

現在でもシープドッグ・トライアルという牧羊犬の能力競技大会があります。
大会というと毎年「クラフツ」という世界最大のドッグショーが開催され、テレビでも放映されます。
見た目を競うだけではなくアジリティや様々な競技があり、テレビで観ているだけでも能力の高さに驚かされますし、飼い主との信頼関係や愛犬への愛情の深さなどが良くわかります。

日本と大きく異なる点では、繁殖や販売には厳しいルールがあり、ペットショップには犬や猫はいません。
新たに迎え入れるにはブリーダーや保護施設からで、飼い主にも厳しい検査があります。
早くから躾がきちんとされ社会性を持たされているので、むやみに吠えたり走ったりする犬を滅多に見ませんし、多くの公園ではノーリードで遊んでいる犬を沢山見ることができます。
幸せそうに楽しんで走り回っている様子を見ると、こちらまで嬉しくなってきます。
また、電車やバスなどの公共交通機関ではリードを付けていれば飼い主と一緒に普通に乗車することができますし、大抵のカフェ・レストラン・パブは同伴OKでペット可の宿泊施設も多いそうです。

車内や店内では皆おとなしく良い子にしており社会生活に溶け込んでいるように感じます。
イギリスの気候は極端に暑くも寒くもないので、犬にとっては住みやすく、のびのびと暮らすことができる快適な国なのだなぁと日々感じています。

 

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