COLUMNコラム
2018
November
30
イギリス

イギリスの茶器


イギリスの紅茶の歴史は古く、紅茶文化が発展していますが、
ティータイムのおともに欠かせないのは素敵な食器です。
お気に入りのカップで紅茶をいただけば、気分が盛り上がり
至福のティータイムが楽しめます。

イギリスには老舗の陶器メーカーも多く、
皆様も馴染みのあるブランドが多いのではないでしょうか。
今回は、イギリスの茶器の歴史についてご紹介します。

もともと紅茶の茶葉は中国から輸入され、ヨーロッパに広まっていきました。
茶器も同様、最初は中国や日本などから、茶道具が伝えられました。
当時、ヨーロッパでは磁器を作る技術が進んでいなかった為、
アジアの薄くて耐久性の良い茶道具は魅力的でした。
しかし、ティーカップの形は今とは違い、持ち手のないボウル型。
お茶は薬として飲まれていたため、ティーボウルは小さく、
受け皿もありませんでした。
ティーボウルに、似たようなお皿を組み合わせて、
現在のようにカップ&ソーサーの組み合わせを作ったようです。

その後、アジアからの磁器の影響を受けて、ヨーロッパの各地でも
磁器の技術が発達していきます。
ドイツやフランスに次いで陶磁器を作り始めたイギリス。
1740年代に設立されたチェルシー窯では、有田焼の写しを得意としていました。
しかし、実は本物の有田焼ではなく
有田焼を模倣したマイセン窯の作品だったとも言われています。

18世紀半ばには、ストーク・オン・トレントという町で、
ウェッジウッドなどの名門ブランドが専用の窯を作りはじめました。
この場所は、良質な土が手に入るため、
陶器に最適な土地として現在も大変有名です。
そして、産業革命により低コスト・量産化が進み、
広く親しまれるようになりました。

ちなみに、ストーク・オン・トレントは
ロンドンから電車で1時間半の静かな町です。
ここには、「ウェッジウッド」、「ポートメリオン」、
「バーレイ」、「ロイヤル・ドルトン」など
数多くの有名窯元が点在しています。

町の中には、アンティークのティーセットで楽しめる
ティールームもあります。
歴史ある、色とりどりの食器に囲まれていただくアフタヌーンティー。
想像するだけでも、わくわくします。
イギリスに行った際には、陶器巡りをするのも楽しいかもしれませんね!

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